読売online:子ども用補助人工心臓、製造販売を了承…厚労省

記事要約

医療機器を審査する厚生労働省の専門部会は12日、国内初の子ども用補助人工心臓の製造販売を了承した。人工心臓は独ベルリンハート社製で、重い心臓病の子どもの心臓と外部のポンプをチューブでつないで血液を循環させる。乳児から装着でき、長期間の使用も可能で、海外では約20年前から使われている。国内では2012年から大阪大病院と東京大病院、国立循環器病研究センターで臨床試験を行っていた。

疑問

なぜ今まで日本での補助人工心臓の製造販売は了承されていなかったのか? 現在心臓移植を待っている患者はどのくらいいるのか?

考え・主張

補助人工心臓は心臓病患者にとって移植に次ぐ画期的な手段だが、あくまでそれは心臓移植を待機している間の命をつなぐためのものである。日本臓器移植ネットワークのHPによると、現在心臓移植希望患者として日本臓器移植ネットワークに登録している人数は400人。移植希望患者数は腎臓に続いて2番目に多い。だが、今年1月から5月末にかけて脳死及び心肺停止した方の心臓が提供されたのはたったの19件だった。この圧倒的な数の差は、そもそも臓器移植という言葉自体が私たちの日常からかけ離れているようにみえてしまっているからだろう。臓器提供の意思登録は、ネットを使ってもすることができる。事実埼玉県では、約9500人の人が臓器提供の意思登録をしている。だがこれはまだ埼玉県推計人口の0.001%に過ぎない人数だ。臓器提供の理解と普及がもっと広まるよう、声をあげて主張していくのが大事である。

その他

特になし。